作戦級の世界
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B5 無線綴じ 表紙クリアPP / 124ページ (本文120ページ) この商品はpixivFACTORYの同人誌印刷サービス( https://factory.pixiv.net/books )で印刷・製本されます。 「プレイヤーが連隊戦闘群長~方面軍司令官(数個軍)であるようなゲームである「作戦級」に固有の要素とは何でしょうか。「作戦級」より上位の指導者のゲームを「戦略級」、逆を「戦術級」のゲームと呼ぶことにすると、その差はどこにあるのでしょうか。 前半では第2次大戦期欧州の(それでも最初と最後ではずいぶん違う)作戦級指揮官の選択肢、特に戦車部隊の運用法について、イギリス騎兵部隊の機械化に大きなウェイトを置いて、しかし推測の大風呂敷も広げて論じます。後半では実際の師団命令書、砲兵連隊長の砲撃計画書、ディエップ強襲時の師団報告書などを、やはり当時の戦況地図と見比べながら、作戦級指揮官の立場・視界を解説します。
目次
1.はじめに 7 1.1 枕話その1:作戦級とは何であって何でないのか 7 1.2 枕話その2: 一般システム理論と作戦術 9 図1 古典的な水(H2O)のイメージ 9 図2 水というシステム 10 2.作戦術を巡る床屋軍談 12 2.1 特定時期に欧米で盛り上がった作戦術談義とは何であったのか 12 2.2 Citinoのツッコミ 13 2.3 作戦術とは本当は何であったのか 15 コラム ベンチがアホやからカイロに行かれへん 16 2.4 作戦術はどこへ向かうのか 17 コラム 攻撃の優位をみんな信じていた第1次大戦直前 18 コラム: ところで電撃戦だが(4つの戦車部隊像) 20 3 第2次大戦で実現可能だった作戦術のメソッド 23 3.1 歩兵の機械化 23 3.2 イギリス騎兵の機械化~前大戦から1935年まで 25 3.3 豆戦車と装甲兵員輸送車 30 表1 イギリス戦車大隊の編成(1935) 31 3.4 イギリス歩兵戦車と巡航戦車、そして戦車兵総監部の終焉 33 3.5 戦闘群と諸兵科連合 37 3.6 航空部隊との連携 40 3.7 乱入者: 歩兵携行対戦車兵器 41 3.8 歩兵と戦車 42 コラム リスク空軍・見せ金空軍としてのルフトヴァッフェ 42 4 中間まとめ:第2次大戦における作戦術の分解と組み立て 44 4.1 はじめに 44 4.2 騎兵的なるもの 44 4.2大戦序盤 46 4.3 ロンメルと北アフリカ 46 4.4 東部戦線のクライマックス 48 4.5 イタリア戦線 50 4.6 ソヴィエト軍の新作戦術 51 4.7 大団円とまとめ 52 5 作戦級指揮官のお仕事 54 5.1 戦力の割り当て 54 コラム 軍団のお仕事 55 5.2 命令書 56 表2 1941年8月5日 中央軍集団日々命令 57 5.3 ケース: 1940年5月23日 第12歩兵師団のスカルプ川渡河 58 表3 砲兵指揮官部隊(自動車化)編制定数表 59 図3 1940年5月23日 フランスの戦況 60 図4 1940年5月23日 第12歩兵師団の攻撃 61 表4 1940年5月23日 第12歩兵師団 砲撃支援の分担 61 表5 1940年5月23日の攻撃に関する師団命令書 62 コラム: 大戦前半ドイツ師団砲兵の編成 65 5.4 ケース: 砲撃計画書 66 図5 1942年8月13日の第125歩兵師団 67 表6 第125砲兵連隊 1942年8月14日砲撃計画 68 5.5 ケース: ランツとハウサー~真説:ハリコフ撤退とその後~ 70 図6 1942年12月25日のトゥアプセ方面 71 図7 1943年2月1日の戦線(広域地図) 72 図8 1943年2月1日の戦線(ハリコフ周辺) 73 図9 2月5日の戦況(ベルゴロドとハリコフ) 76 図10 2月5日 ポポフ機動集団、スラビャンスクに迫る 77 図11 2月8日、ベルゴロドとハウサーの危機 80 図12 2月10日の戦況(ハリコフ) 81 図13 2月10日の戦況(ポポフ機動集団) 82 図14 2月14日のハリコフ周辺 83 図15 2月16日のザボロジェとドネプロペトロフスク 86 5.6 ケース:ディエップ強襲上陸(1942年8月19日) 92 図16 ディエップ強襲作戦計画(その1) 92 図17 ディエップ強襲作戦計画(その2) 93 図18 ディエップ強襲作戦計画(その3) 94 図19 ディエップ周辺の師団配置 95 図20 オレンジビーチとグリーンビーチ(ドイツ軍の認識) 99 図21 ヘス砲台付近の地形 99 図22 オレンジビーチとグリーンビーチ(カナダ軍の実際の行動) 101 6 マイソフのジャンクヤードから(資料紹介) 105 6.1 作戦術や作戦概念について 105 6.2 「電撃戦」や「機械化と諸兵科連合」について 106 6.3 作戦指揮官が直面する現実について 109 6.4 一部の人に刺さるかもしれない作戦関係の本について 112 7 おわりに 114 参照文献一覧(欧文のみ) 117